生命保険からお得にお金を借りられる契約者貸付
急にまとまったお金が必要になった時に、自宅にあるお金や銀行口座の預金だけでは足りないからと、あわてて金融業者のカードローンに申込む人がいます。
ところが、あわててカードローンの契約を結ばなくても、もっとお得にお金を借りられる方法があります。
それが、生命保険から提供されている「契約者貸付」です。
契約者貸付とは
その存在を知る人はあまりいませんが、生命保険には契約者貸付と言って、保険の契約者にお金を貸出す制度があります。
生命保険の契約者であっても、定期保険のような掛け捨てタイプの保険の契約者は対象外とされます。
養老保険や終身保険、個人年金保険、学資保険といった契約途中で解約すると「解約返戻金」が支払われるような貯蓄性の高い保険の契約者が利用できます。
つまり、契約者貸付というのは、解約返戻金を担保にしてお金を貸付けるシステムになっています。
なお、契約者貸付を利用した後も生命保険の保障内容が変わることはなく、そのまま継続されます。
貸付内容
契約者貸付における貸付限度額は、一般的に解約返戻金の70~90%になっています。
従って、保険の加入期間が長ければ長いほど、解約返戻金が増えるため、借りられる金額も大きくなります。
気になる貸付金利は生命保険会社によって異なりますが、2~3%の間になっています。
カードローンの金利は15~18%であるため、契約者貸付の方が断然お得です。
返済
返済期限は保険期間が満了(保障が終了)するまでと、かなり優遇されています。
返済方法も、カードローンのような約定期日に約定金額を支払うというような制約がなく、いつでも任意の時に任意の金額を返済するだけで済みます。
従って、生活における負担を全く感じないで済みます。
ただし、利息は複利で計算されるため、借入期間が長いと利息の金額が大きく膨らみます。
ちなみに、借入金を完済しない内に保険の満期を迎えたり、被保険者が亡くなったりした時は、満期保険金や死亡保険金から貸付金の残債を引かれた金額が受取人に支払われます。
まとめ
生命保険が提供する契約者貸付は貸付金利が破格の低率になっており、返済においても返済期限が保険の満期日というお得な制度になっています。
借入が一時的なものであり、継続的な借入を必要としていないなら、カードローンより契約者貸付を利用した方が賢明です。
ちなみに、長期にわたって返済しなかったことで利息が膨張し、貸付合計額が解約返戻金を上回った場合は保険契約が失効します。
なお、利用できるのは貯蓄型の保険の契約者で、解約返戻金が支給されない掛け捨て型の保険の契約者は対象外です。